観客に親切、役者に親切、興行主に親切―この三つの親切(三親切)をモットーとし、幕末から明治の歌舞伎界で活躍したのが歌舞伎作者の河竹黙阿弥(1816-1893)です。黙阿弥はそのモットーの通り、役者を生かし、観客に喜ばれ、そして集客に結び付く作品を書き続けました。
江戸から東京へと社会が大きく変わっていく時代に活躍した黙阿弥。伝統を継承しつつも、変容する世の中を捉え、その筆で表現し続けた黙阿弥を、早稲田大学演劇博物館の創設者である坪内逍遙は「江戸演劇の大問屋」「当今のシェイクスピヤ」と評しました。
黙阿弥の作品は没後も上映され続け、現代に至るまで様々な領域に影響を与えています。
早稲田大学演劇博物館では、没後130年を迎える今年、大々的な黙阿弥展「没後130年 河竹黙阿弥―江戸から東京へ―」が国立劇場との共催で行われます。
この企画展は、河竹黙阿弥の幅広い作品世界と没後の広がりについて貴重な資料とともにご覧いただける機会となっています。
●展覧会関連イベント
①講談「黙阿弥関連作品」
出演:神田伯山
日時:2023年11月16日(木)
場所:大隈記念講堂 大講堂
※学生優先・要予約・無料
②落語・講談「黙阿弥と寄席芸」
出演:桂藤兵衛、一龍斎貞橘
日時:2024年1月19日(金)
場所:小野記念講堂
※要予約・無料
(左)落合芳幾「三芝居舞台開 口上」 元治元(1864)年(上段中央が黙阿弥)
(右)三代目歌川豊国「三人吉三廓初買」安政7(1860)年
(左)河竹黙阿弥家葛篭
(右)古河黙阿弥翁書斎
「江戸桜清水清玄」自筆横書台本
開催中~2024年1月21日(日)
無料
10:00~17:00
(火・金曜日は19:00まで)
11月1日(水)、15日(水)、23日(木・祝)、12月6日(水)、20日(水)、26日(火)〜2024年1月8日(月・祝)、17日(水)
早稲田大学演劇博物館 2階 企画展示室
〒169-8050 東京都新宿区西早稲田1-6-1
・JR山手線・西武新宿線「高田馬場」駅(早稲田口)から都営バス「早大正門」行 終点下車徒歩2分
・地下鉄東京メトロ東西線「早稲田」駅下車、徒歩約7分
・都電荒川線「早稲田」駅下車、徒歩約5分
早稲田大学演劇博物館・演劇映像学連携研究拠点
独立行政法人日本芸術文化振興会(国立劇場)
早稲田大学演劇博物館事務所(6号館2階)
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