本づくりの産業とともに発展してきた新宿のまち。
さらに、たくさんの文豪がこの地で作品を書き上げてきました。
今回は、“本”を通して新宿のまちをご紹介。
文化施設から本づくりの工房、ライブラリー、ユニークな書店など、
新宿で本にふれる旅へ出かけてみませんか。
写真: | 市谷の杜 本と活字館 |
特集モデル: | 専門学校 東京アナウンス学院 (渡邉 響) |
本づくりの産業とともに発展してきた新宿のまち。
さらに、たくさんの文豪がこの地で作品を書き上げてきました。
今回は、“本”を通して新宿のまちをご紹介。
文化施設から本づくりの工房、ライブラリー、ユニークな書店など、
新宿で本にふれる旅へ出かけてみませんか。
写真: | 市谷の杜 本と活字館 |
特集モデル: | 専門学校 東京アナウンス学院 (渡邉 響) |
市谷の杜
市ヶ谷
1Fでは、往年の活版印刷工場を一部再現し、活字の制作方法から、印刷・製本するまでの一連の設備や作業を見学できます。喫茶コーナーでは、印刷にちなんだメニューの販売も。
2Fの制作室では、卓上の活版印刷機やデジタル印刷機器などがそろい、印刷体験を楽しめます。
“活版印刷を中心とした印刷所”として2020年に市谷に誕生した文化施設。長年にわたり、書籍や雑誌を製造してきた大日本印刷が運営しています。1926年に建てられ、時計台の愛称で親しまれてきた市谷工場を修復・復元。活版印刷の仕組みや本ができあがるまでの一連のプロセスを展示しています。活版印刷に不可欠な膨大な量の「活字」が揃う光景は圧巻で、いまでは希少な活版印刷の機械や、実際に職人が作業をしている姿も見ることができます。当時の趣を感じながら、印刷の歴史に浸ってみては。
写真
市谷の杜 本と活字館
営業時間: | 平日 11:30~20:00/土・日・祝 10:00~18:00 |
休業日: | 月・火(祝日の場合は開館) |
新宿は印刷・製本のまち
神楽坂
本づくりハウスでは、本づくり協会が運営する「本づくり学校」やワークショップが開催され、本づくりにまつわる技術にふれたり、学ぶことができます。「本づくり学校」では、編集からデザイン、印刷までそれぞれのプロフェッショナルに教えてもらいながら、一年を通して一冊の本を作り上げます。ジャンルを問わず、各々の作りたい本を作れるので、出来上がった感動もひとしお。そのほか単発のワークショップでは、子どもが楽しめる企画も開催されています。
早稲田大学国際文学館
早稲田
2021年にオープンした村上春樹ライブラリーは、早稲田大学早稲田キャンパス内にあります。旧校舎を建築家・隈研吾氏の手によって大規模改修し、独創的な建物に生まれ変わりました。村上春樹氏の小説やエッセー、翻訳書、50以上の言語で翻訳された著書が読めるほか、村上氏から寄託、寄贈された本や、ジャズを中心としたレコードコレクションなどを公開しています。書斎を再現したエリアや、読書ができるラウンジ、さらにオリジナルブレンドコーヒーが味わえるカフェなど、「村上春樹の世界」をじっくりと堪能できます。
村上氏の好みの音楽を聴きながら、
ゆっくり本を読めるオーディオルーム
営業時間: | 10:00~17:00 |
休業日: | 水・他(HPを参照) |
早稲田
再現展示室
県立神奈川近代文学館と東北大学附属図書館の協力により再現
新宿で生まれ育ち、亡くなるまでの9年間を早稲田で暮らした文豪・夏目漱石。漱石山房と呼ばれたその家では、『三四郎』『こころ』『道草』など、数々の代表作が執筆され、門下生たちとの交流の場になりました。跡地に建てられた漱石山房記念館では、当時の漱石山房の一部が再現されている書斎や、客間、ベランダ式回廊があり、漱石作品の世界や暮らしを感じることができます。また、2階資料展示室ではテーマ展示や特別展が開催されています。
CAFE SOSEKIでは「吾輩は猫である」
に登場する「空也」のもなかが食べられる
営業時間: | 10:00~18:00(入館は17:30まで) |
休業日: | 月(休日の場合その翌平日)、年末年始、展示替期間 |
【ミニコミ】
新宿御苑前
1970年創設の老舗書店。自主出版物を流通することが難しい時代に、作者から直接納品された出版物を販売する場を作ることを目的に設立されました。以来、ミニコミや、一般の流通に乗らない出版物を扱う珍しい書店として、半世紀以上営業を続けています。本棚には、溢れんばかりの多種多様な本がずらり。今でもジャンルを問わず、多くの自主出版物を取り扱っています。ほかでは見ないお気に入りの一冊を探しに、ぜひ訪れてみて。
営業時間: | 平日 13:00~21:00/祝祭日 13:00~20:00 |
【絵本】
目白のえほんや
落合
幅広い世代が楽しめる絵本専門店。子どもから大人まですべてのお客さんが“にこにこ”になるお店をコンセプトに、新刊をはじめ、ロングセラーや季節ごとにセレクトした絵本など、常時1000冊以上をそろえています。
営業時間: | 火・木・金 11:00~20:00/水・土・日・祝 11:00~18:00 |
休業日: | 月(祝日の場合は営業) |
【ベトナム語の本】
四谷
元留学生のグエン・ティ・グエットさんとブ・リン・フォンさんが営むブックカフェ。店内には5000冊のベトナム語の本が揃い、多くのベトナム人やベトナム語を学ぶ人々が訪れています。本場のベトナムコーヒーを飲みながら、異文化を楽しめる空間です。メニューは日本語もあるので安心。
神楽坂
アーティスト・青柳菜摘氏が主宰する古書店兼プロジェクトスペース。今年4月にグランドオープンし、アートにまつわる本を中心として、ジャンルを問わずさまざまな本を販売しています。アート作品や写真、個性的なグッズなど、心躍る作品の数々が本に混じって置かれていて、宝探しをするようにアートを楽しめます。店内では、アート、文学、音楽など多様なイベントや展覧会も実施。新たな視点で楽しめる新感覚の本屋さんをぜひのぞいてみては。
神楽坂
アートやファッション、写真集、海外文学、詩など幅広いジャンルをそろえる古書店。本との一期一会を大切に、読者に刺激や驚きを与えられるような本をセレクトしています。本を購入したらカウンターでひと休み。コーヒーやビール、ワインなどを飲みながら、ゆったりとした時間を過ごせます。じっくり時間をかけて本を選びたい人におすすめです。
※購入前の本を読みながらの飲食はお断りしております
新宿三丁目
食事と一緒に、本や音楽が楽しめるブックカフェ&ダイニング。壁一面の本棚には、個性的でユニークな本が、約2500冊ほど並べられています。少し暗めの照明のなかで、BGMの音楽に耳を傾けたり、仲間と食事を楽しんだり好きな本を読んだりと、自分らしい過ごし方ができます。NYローカルスタイルのハンバーガーを食べながら、癒しの時間を。
営業時間: | 日~木・祝 11:30~22:00/金・土 11:30~23:00 |
休業日: | 不定休 |
神楽坂
老舗出版社出身の店主がオープンした、本を読みながら、お酒や食事を楽しめるブックバー。棚には約2000冊の本が並び、自由に読むことができます。小説のほか、映画やサブカル、写真集など、ジャンルはさまざま。お酒を嗜みつつ、本を読んでゆっくり過ごすもよし、店主との会話を楽しむもよし。それぞれの「余白」を過ごせます。木から月曜日の昼は、sugeo coffeeの名前でカフェ営業も行っています。
新宿plus vol.17 2023年9月発行本から出会う新宿。
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